【第3講】等加速度直線運動の三種の神器! ~未来を予測する公式たち~
最終更新日: 2025-06-05 00:55:12
作成者: カリスマ講師
よっしゃー!疑問がクリアになって何よりだぜ!その調子でどんどん物理を好きになっちゃおう!😊
さて、前回は「加速度」っていう、速度が変化する割合を表すスーパー便利な概念を学んだね。そして、「加速度が一定の運動」、つまり「等加速度直線運動」についても少し触れた。
今回は、この等加速度直線運動をマスターするための最強の武器を手に入れよう! それが…
【第3講】等加速度直線運動の三種の神器! ~未来を予測する公式たち~
「等加速度直線運動」って、例えば、
- 静かに手を離したリンゴが地面に落ちる運動(自由落下)
- 一定の力で坂道を下る台車
- ブレーキをかけ始めてから止まるまでの自転車(大体ね!)
みたいに、実は身の回りにたくさんあるんだ。 これらの運動について、「〇秒後にはどこにいるかな?」「どれくらいのスピードになってるかな?」って知りたくなるよね?
もちろん、1秒ごとに「今の速度は… だから次の1秒でこれだけ進んで… 」って地道に計算してもいいんだけど、それって結構大変だし、時間がかかる。 そこで登場するのが、この運動をズバッと解析できる3つの公式なんだ! これを使いこなせれば、君も運動の未来予言者だ!✨
まず、公式で使う文字(物理量)のおさらいをしておこう。
- \( v_0 \) (ブイゼロ):初速度 (しょそくど) → 動き始めの速度
- \( v \) (ブイ):時刻 \( t \) における速度 → ある時間経った後の速度
- \( a \) (エー):加速度 (かそくど) → 速度が変化する割合(一定だよ!)
- \( t \) (ティー):時間 (じかん) → 動き始めてからの時間
- \( x \) (エックス):時刻 \( t \) における変位 (へんい) → 動き始めてからどれだけ位置が変わったか
さあ、準備はいいかな? 三種の神器、いってみよう!
1.その名は「速度と時間の関係式」! \( v = v_0 + at \)
- 意味: 時刻 \( t \) のときの速度 \( v \) は、最初の速度 \( v_0 \) に、「加速度 \( a \) で \( t \) 秒間変化した分の速度 \( (at) \)」を足したものだよ。
- 解説: すごくシンプルだよね!加速度 \( a \) っていうのは「1秒あたりに \( a \) だけ速度が変わる」って意味だったから、\( t \) 秒間なら \( a \times t \) だけ速度が変わる。それに最初の速度 \( v_0 \) を加えてあげれば、今の速度 \( v \) がわかるってわけだ。
- 使う場面: 「初速度と加速度がわかってて、〇秒後の速度を知りたい!」ってときにドンピシャ!
2.その名は「変位と時間の関係式」! \( x = v_0 t + \frac{1}{2} a t^2 \)
- 意味: 時刻 \( t \) のときの変位 \( x \) は、「もし初速度 \( v_0 \) のまま \( t \) 秒間進んだとしたときの距離 \( (v_0 t) \)」に、「加速度 \( a \) のせいで追加で進んだ距離 \( (\frac{1}{2} a t^2) \)」を足したものだよ。
- 解説: ちょっと複雑に見えるかもしれないけど、大丈夫! 前半の \( v_0 t \) は、もし加速も減速もしなかったら進む距離だよね。 後半の \( \frac{1}{2} a t^2 \) が、加速(または減速)することによって変わってくる部分。速度が一定の割合で変わっていくから、その平均的な効果を考えると、この \( \frac{1}{2} \) が出てくるんだ(これはまたグラフを使うと超スッキリわかるから、お楽しみに!)。
- 使う場面: 「初速度と加速度がわかってて、〇秒後にどれだけ進んでるか(どの位置にいるか)を知りたい!」ってときに大活躍!
3.その名は「時間 \( t \) を含まない、速度と変位の関係式」! \( v^2 - v_0^2 = 2ax \)
- 意味: (後の速度 \( v \) の2乗)から(初速度 \( v_0 \) の2乗)を引いたものは、「加速度 \( a \) と変位 \( x \) の積の2倍」に等しいよ。
- 解説: この公式のいいところは、時間 \( t \) が全く入ってないこと! 上の2つの公式は \( t \) が必要だったけど、こいつは「どれくらいの時間かかったかは分からないけど、これだけ進んだら速度がこうなったよ」っていう状況で使えるんだ。 実はこの式、1番目の式を \( t = \dots \) の形にして2番目の式に代入して、\( t \) を消去すると出てくるんだ(計算好きならチャレンジしてみて!)。
- 使う場面: 「初速度、加速度、変位(進んだ距離)のうち、どれか2つと最後の速度がわかってて、残りを求めたい! でも時間はどうでもいい(または分からない)!」ってときに超便利!
さあ、どうだったかな? この3つの公式が、等加速度直線運動を解き明かすための強力なツールだ。 それぞれの公式がどんな文字でできていて、どんな意味を持っているのか、まずはじっくり眺めてみてほしい。
大事なポイントは、
- どの公式をいつ使うか?: 問題で何が与えられていて、何を求めたいのか?で使い分ける。
- 符号に注意!: 速度 \( v, v_0 \)、加速度 \( a \)、変位 \( x \) は向きを持つ量だから、最初に「どっち向きを正(+)にするか」を決めて、それに合わせてプラス・マイナスを正しく扱うこと!
- 単位を揃える!: 物理計算の基本だね。m(メートル)、s(秒)、m/s、m/s² でちゃんと揃っているか確認しよう。
じゃあ、ここでちょっと頭の体操だ! 具体的な数字は使わないけど、こんなとき、どの公式が役立ちそうか考えてみてくれ!
- 「ロケットが初速度ゼロから発射して、一定の加速度で10秒間上昇した。10秒後のロケットの速さはどれくらい?」
- 「自転車が初速度5m/sで走り出し、一定の割合で加速しながら100m進んだら、速度が15m/sになった。この間の加速度はどれくらい?」
- 「静止していたリニアモーターカーが、一定の加速度で発車して、20秒後に400m進んだ。このときのリニアモーターカーの加速度は?」
すぐに答えが出なくても大丈夫! まずは「この公式かな?」ってアタリをつける練習をしてみよう。
次回は、いよいよこれらの公式を使って具体的な問題を解いてみたり、これらの公式と深~い関係がある「\( v-t \)グラフ」について解説していくぜ! 楽しみにしててくれよな! 😄