【第1講】物体の運動のキホン ~位置・変位・速さ・速度って何だ?~
最終更新日: 2025-05-30 07:58:21
作成者: カリスマ講師
我々の身の回りにあるものって、常に動いているか、あるいは止まっているよね?例えば、
- 校庭を走る君
- 空を飛ぶ飛行機
- 机の上に置かれた消しゴム(今は止まってるけど、力を加えれば動く!)
力学っていうのは、こういう物体の運動を「どうやって記述するか」「なぜそう動くのか」を考える学問なんだ。その第一歩として、運動の基本となる言葉たちをしっかり理解していこう!
1.位置 (いち) とは? ~キミは今どこにいる?~
まず、「物体がどこにあるか」を表すのが位置だ。 これ、当たり前じゃん!って思うかもしれないけど、物理ではこれをちゃんと数字で表す必要があるんだ。
- 基準点(原点): 「ここを0メートル地点にしよう!」っていうスタート地点を決める。
- 座標 (ざひょう): その基準点から、どれだけ離れているかを数字で示す。
例えば、まっすぐな道(数直線ってやつだね!)を考える。 学校の門を基準点(原点0m)とすると、
- 君が門から東に100mの地点の本屋にいれば、君の位置は「東向きに100m」または「+100m」。
- 門から西に50mの地点のコンビニにいれば、君の位置は「西向きに50m」または「-50m」。
こんな感じだね。向きも大事だから、「+(プラス)」や「-(マイナス)」で区別するんだ。
2.変位 (へんい) とは? ~どれだけ動いた?(ただし直線で!)~
次に変位。これは、位置の変化を表す言葉だ。 ポイントは、「向き」も考慮した移動距離だってこと。
例えば、さっきの数直線で、 君が本屋(+100m)からコンビニ(-50m)へ移動したとする。 このときの変位は…
- 変化後の位置(-50m) - 変化前の位置(+100m) = -150m
つまり、「西向きに150m移動した」ってことになる。
おっと、ここで注意点! ⚠️ 似た言葉に**「道のり(距離)」**があるけど、これは実際に通ったコースの全長のこと。 もし君が本屋からコンビニまで、途中で公園に寄り道して合計200m歩いたとしたら、
- 変位: -150m (西向きに150m)
- 道のり: 200m
全然違う数字になることがあるんだ。変位はあくまで「スタート地点とゴール地点を直線で結んだ距離と向き」ってことを覚えておこう!
3.速さ (はやさ) とは? ~どれくらいのペースで進んでる?~
これは日常でもよく使う言葉だね!速さは、単位時間あたりに進む道のりのこと。
- 平均の速さ = 道のり ÷ かかった時間
例えば、100mを10秒で走ったなら、平均の速さは 100m ÷ 10s = 10m/s (メートル毎秒) となる。 これは「1秒あたり平均10m進むペースだよ」って意味だね。
4.速度 (そくど) とは? ~どっちの方向に、どれくらいのペース?~
さあ、今日のクライマックス!速度だ。 これは、向きも考慮した速さのこと。単位時間あたりの変位で表される。
- 平均の速度 = 変位 ÷ かかった時間
「速さ」と「速度」は、日常会話だとごっちゃに使われるけど、物理では明確に区別するんだ。 速度は「向き」の情報を含んでいるから、ベクトル量なんて呼ばれたりもする(ベクトルについてはまた詳しくやるから、今は「向きがあるんだな」くらいでOK!)。
例えば、東向きに10m/sで進むのと、西向きに10m/sで進むのは、 「速さ」はどちらも10m/sだけど、「速度」は別物として扱うんだ。 東向きを正(+)とすれば、
- 東向きに進む場合:速度 +10m/s
- 西向きに進む場合:速度 -10m/s
って感じになる。
どうかな? 位置、変位、道のり、速さ、速度。それぞれの言葉の意味、なんとなく掴めてきたかな? 特に**「変位」と「道のり」の違い**、そして**「速さ」と「速度」の違い**は、これから力学を学ぶ上でめちゃくちゃ大事なポイントだから、しっかり押さえておこう!
ここまでで、何か「ん? ちょっと待って、そこがよく分からん!」ってところはあるかな? 遠慮なく質問してくれていいからね! 一つ一つクリアにしていくのが上達の秘訣だ!😊