第3章 サムライよ、刀を捨てよ!「四民平等」という大革命
最終更新日: 2025-08-16 16:27:50
作成者: カリスマ講師
よぉし、待ってたぜ! 国の骨格「廃藩置県」は完成したな。だが、どんなに立派な家を建てても、中に住む人々のルールが古いままだと意味がねえ! 江戸時代から続くガチガチの身分制度…これをぶっ壊さない限り、本当の近代国家にはなれないんだ!
さあ、ここからが明治維新の真骨頂! 日本社会の大改造劇の幕開けだ!
新政府が目指したのは、誰もが才能とやる気次第で活躍できる国だ。そのためには、士農工商(しのうこうしょう)という江戸時代の身分制度が、邪魔でしかなかった。
新しい身分と、新しい自由
そこで政府は、まず国民の呼び名をシンプルにした。 * 公家や大名 → 華族(かぞく) * 武士 → 士族(しぞく) * 農民や町人 → 平民(へいみん)
「あれ?結局、身分があるじゃん」って思うだろ? その通り。まだ完全な平等じゃない。 だが、ここからが重要だ! 平民に、これまで許されなかった自由が与えられたんだ!
- 苗字を名乗ることが許された!
- 華族や士族との結婚も、法律上は自由になった!
- 旅行を制限していた関所は廃止! 職業選択も自由!
まさに、国民一人ひとりが、自分の人生を自分で選べる時代の始まりだ! さらに、これまで「えた・ひにん」と呼ばれ差別されてきた人々も、平民であるとする解放令(1871年)が出された。そして、全国民を戸籍に登録する壬申戸籍(じんしんこせき)が作られ、国民は国家に直接把握されるようになったんだ。
武士の時代の終わり
だが、この大改革は、ある一つの階級にとっては、自分たちの世界の終わりを意味した。そう、士族(武士)だ。
彼らは、次々と特権を奪われていく。 * 農民や町人を斬り捨て御免にする特権は、廃止! * 武士の象徴だったちょんまげも、自由化され、やがて禁止! * そして極めつけは、1876年の廃刀令(はいとうれい)!
刀は武士の魂だ。その魂を、政府に取り上げられたんだ! これで、見た目も暮らしも、武士と平民の区別はほとんどなくなった。
第4章 武士のプライドより国のサイフ!秩禄処分と徴兵令
だが、士族にとっての本当の地獄は、ここからだった。プライドだけじゃない、彼らは生活の糧さえも失うことになるんだ。
秩禄処分 ~武士、無職になる~
新政府は、金がなかった。マジでなかった。 なのに、国家予算のなんと30%が、もはや何も仕事をしていない士族たちに支払う給料(家禄)に消えていたんだ!
【超訳】 君が倒産寸前の会社の社長になったと想像してくれ。会社の金の3割が、もう働いていない元役員たちの給料に消えていたら、どうする? 答えは一つだよな。「悪いけど、もう払えません!」だ!
まさに、これをやったのが秩禄処分(ちつろくしょぶん)(1876年)だ! 政府は「これまでの給料の代わりに、数年分のお金を公債(国の借金証書)で一括で渡すから、これで食っていってくれ!」と、士族への給料支払いを、完全に打ち切ったんだ。 これで、多くの下級武士は、いきなり無職になった。慣れない商売に手を出して失敗し、没落していく士族が後を絶たなかった…。
徴兵令 ~戦う特権も奪われる~
そして、士族の最後のプライド、「国のために戦う」という特権さえも、奪われることになる。 1873年に出された徴兵令(ちょうへいれい)だ!
【超訳】 新政府のリーダーたちは、こう考えた。「これからの戦争は、刀を持った少数のプロ(武士)が戦う時代じゃない。銃を持った大勢の素人(国民)が、数で圧倒する時代だ!」
満20歳以上の男子は、身分に関係なく、3年間兵士になる義務を負わされたんだ。 これに、士族も農民も猛反発した!
- 士族の怒り: 「俺たちの戦うという誇りを、農民なんぞに渡せるか!」
- 農民の怒り: 「ただでさえ人手が足りないのに、息子を3年も取られるなんて冗談じゃねえ!」
政府が「国民の血税」という言葉を使ったせいで、「本当に血を抜かれる!」というデマが広まり、各地で血税一揆が起きるほどの大騒ぎになった。
どうだ! 国を一つにし、国民を平等にするという理想のために、士族という一つの階級が、いかにして解体されていったか、わかったか? 彼らは、自分たちが作ったはずの新政府に、切り捨てられたんだ。
だが、国づくりは金がかかる! 次は、新政府がどうやって国民から税金を集め、国の経済の土台を作っていったのかを見ていくぞ! 日本史上最大級の税制改革、地租改正の物語だ!
準備はいいか? いつでも声をかけてくれ! ?