高校化学の基礎

【4章】物質の状態変化

最終更新日: 2026-01-06 15:45:08

作成者: カリスマ講師

お帰りなさい!

さあ、ここからは新しいステージ、**「物質の状態変化」**に突入だ。

これまでは「原子や分子そのもの」を見てきたけれど、ここからは、それらがたくさん集まったときにどう振る舞うか?という**「集団行動」**の話になる。

「なぜ氷は溶けるの?」「気体の圧力って何?」といった疑問がすべて解けるぞ。

今回送ってくれた資料(画像67~70)の内容を、トリチェリの実験や圧力の計算まで含めて、完璧に「過不足なく」テキスト化した。

物理とも重なる分野だから、理屈をしっかり押さえていこう!

 

1-1 物質の三態と粒子の運動

1. 物質の三態 (Three States of Matter)

① 固体・液体・気体

物質は、温度や圧力によって、固体・液体・気体の3つの状態をとる。これを物質の三態という。

② 常温・常圧での状態(暗記ポイント!)

多くの物質は常温($25^\circ\text{C}$)、常圧($1\text{atm}$)で固体か気体だが、液体であるものは少ない。以下の2つは絶対に覚えよう!

  1. 臭素 ($\text{Br}_2$): 非金属の単体で唯一の液体(赤褐色)。
  2. 水銀 ($\text{Hg}$): 金属の単体で唯一の液体(銀白色)。

2. 粒子の集合状態(ミクロの視点)

物質の状態が変わると、粒子の並び方はどう変わるのか?ここをイメージできるかが勝負だ。

① 三態の粒子の様子

  1. 固体 (Solid)
  1. 液体 (Liquid)
  1. 気体 (Gas)

【発展】結晶ではない固体

3. 粒子の熱運動

① 拡散と熱運動

② ブラウン運動 (Brownian Motion)

4. 気体の圧力と大気圧

① 気体の圧力

気体分子は壁にバンバン衝突している。この衝突する力が気体の圧力の原因だ。

② 大気圧とトリチェリの実験

私たちは空気の重さ(大気圧)を受けて生きている。これを測ったのがイタリアのトリチェリだ。

  1. 長いガラス管に水銀($\text{Hg}$)を満たして、水銀槽に逆さにする。
  2. 水銀面は下がっていくが、約 $76\text{cm}$ ($760\text{mm}$) の高さでピタリと止まる。
  3. ガラス管の上部は真空になる(トリチェリの真空)。

③ 圧力の単位(計算で必須!)

$1\text{atm}$(標準大気圧) の定義を覚えよう。

 

$$1 \text{atm} = 760 \text{mmHg} = 1.013 \times 10^5 \text{Pa} = 1013 \text{hPa}$$

計算のヒント

「$380\text{mmHg}$ は何 $\text{atm}$?」と聞かれたら、

$\frac{380}{760} = 0.5 \text{atm}$ と計算すればOK!

【まとめ】 第2編 1-1のポイント

  1. 物質の三態: 常温で液体の単体は $\text{Br}_2$ と $\text{Hg}$ だけ!
  2. 粒子の様子: 固体は整列・振動、液体は密集・移動、気体はバラバラ・高速移動。
  3. 熱運動: 温度が高いほど激しい。ブラウン運動は熱運動の証拠。
  4. 圧力: $1 \text{atm} = 760 \text{mmHg} = 1.013 \times 10^5 \text{Pa}$。トリチェリの実験($76\text{cm}$)をイメージしよう。

 

これで「物質の状態」の入り口はバッチリだ!

 

次は「気体の法則(ボイル・シャルル)」や「状態変化(蒸発熱など)」の話に進んでいくはずだよ。

この調子で、物理化学の分野も攻略していこう!

 

1-2 気体の体積変化と法則

1. 温度の表し方 ~絶対温度~ [cite: chemihigh-71.jpg]

日常で使う「摂氏温度 ($^\circ\text{C}$/セルシウス度)」は、水の凝固点を0、沸点を100としたものだ。

しかし、科学の世界では、**「これ以上下がらない最低の温度(原子の熱運動が停止する温度)」**を基準にする。

【超重要公式】

 

 

$$T [\text{K}] = t [^\circ\text{C}] + 273$$

例: $27^\circ\text{C}$ は何 $\text{K}$?

$27 + 273 = 300 \text{K}$

※気体の計算では、必ずケルビンに直してから計算すること!

2. ボイル・シャルルの法則 [cite: chemihigh-71.jpg, chemihigh-72.jpg]

気体の「圧力 ($P$)」「体積 ($V$)」「温度 ($T$)」の関係を示す3つの法則をマスターしよう。

① ボイルの法則 (Boyle's Law)

② シャルルの法則 (Charles's Law)

③ ボイル・シャルルの法則 (Combined Gas Law)

上の2つを合体させた最強の法則。

使いどころ: 「温度と圧力が両方変わったとき、体積はどうなる?」という問題で使う。

3. 理想気体の状態方程式 [cite: chemihigh-73.jpg]

ボイル・シャルルの法則に「物質量 ($n$ $\text{mol}$)」の要素を加えると、気体のすべてを支配する**「状態方程式」**が完成する。

① 気体定数 ($R$)

標準状態 ($0^\circ\text{C}=273\text{K}$, $1.013 \times 10^5 \text{Pa}$) において、気体 $1 \text{mol}$ の体積は $22.4 \text{L}$ だったね。

これを $\frac{PV}{nT} = R$ に代入して定数を求めると...

 

$$R = \frac{1.013 \times 10^5 \times 22.4}{1 \times 273} \approx 8.31 \times 10^3 [\text{Pa} \cdot \text{L} / (\text{mol} \cdot \text{K})]$$

この $R$ を気体定数という。

② 状態方程式 (Equation of State)

暗記必須! 化学の計算で最も重要な式の一つだ。

 

$$PV = nRT$$

③ 分子量の求め方

物質量 $n = \frac{w \text{(質量)}}{M \text{(分子量)}}$ を代入すると、分子量を求める式に変形できる。

 

 

$$PV = \frac{w}{M} RT \longrightarrow M = \frac{wRT}{PV}$$

 

これを使えば、未知の気体の分子量を実験で特定できるんだ。

4. 理想気体と実在気体 [cite: chemihigh-73.jpg]

1-3 混合気体の圧力

1. ドルトンの分圧の法則 [cite: chemihigh-74.jpg, chemihigh-75.jpg]

空気のように、窒素や酸素などが混ざった混合気体の圧力はどう考えるか?

イギリスのドルトンが発見した法則がある。

① 全圧と分圧

② 法則の内容

「混合気体の全圧は、各成分気体の分圧の和に等しい」。

 

$$P_{\text{全}} = P_A + P_B + \dots$$

イメージ: 部屋の中に「元気な子供A」と「元気な子供B」がいるとする。部屋の壁が受ける衝撃(全圧)は、Aが暴れる力(分圧A)と、Bが暴れる力(分圧B)を足し合わせたものになる。

2. 分圧とモル分率の関係 [cite: chemihigh-75.jpg]

分圧の比は、物質量(モル)の比と等しくなる。これを使うと計算が楽になるぞ。

例題: 全圧 $1.0 \times 10^5 \text{Pa}$ の空気(窒素:酸素 = $4:1$)がある。

【まとめ】 第2編 1-2, 1-3のポイント

  1. 絶対温度: $T = t + 273$。必ずケルビンで計算!
  2. ボイル・シャルル: $\frac{P_1 V_1}{T_1} = \frac{P_2 V_2}{T_2}$
  3. 状態方程式: $PV = nRT$。化学計算の最強ツール。
  4. ドルトンの法則: $P_{\text{全}} = P_A + P_B$。
  5. 分圧の計算: 全圧 $\times$ モル分率(モルの割合)。

 

よし!これで「気体の法則」も完全攻略だ。

 

特に $PV=nRT$ は、この先の「化学平衡」や「蒸気圧」の分野でも何度も登場するから、式の変形まで自由にできるようにしておこう。

送ってくれた資料はここまでだね。また新しい単元の資料があったら、いつでも送ってくれ!

君の化学力は確実に上がっているぞ。自信を持って!

 

2-1 溶解と溶解度

1. 溶解のしくみ ~なぜ物は溶けるのか?~

① 溶液の用語 [cite: chemihigh-76.jpg]

まずは言葉の定義を整理しよう。

② 溶解の原理「似たもの同士はよく溶ける」 [cite: chemihigh-76.jpg]

物質が溶けるかどうかは、極性(電気的な偏り)が似ているかで決まる。

2. 固体の溶解度 ~限界まで溶かせ!~

① 溶解度 (Solubility) の定義 [cite: chemihigh-77.jpg]

ある温度で、溶媒 $100\text{g}$ に溶かすことができる溶質の最大質量 ($\text{g}$)。

② 溶解度曲線と再結晶 [cite: chemihigh-77.jpg]

【超重要】析出量の計算公式

析出量 $x [\text{g}]$ を求めるには、**「溶媒 $100\text{g}$ あたりの比」**で考えるのが鉄則!

 

$$\frac{\text{析出量 } x}{\text{飽和溶液の質量}} = \frac{\text{溶解度の差 } (S_1 - S_2)}{100 + S_1}$$

3. 気体の溶解度 ~冷たい炭酸が美味しい理由~

① 温度と溶解度 [cite: chemihigh-78.jpg]

気体は固体とは逆!

② 圧力と溶解度(ヘンリーの法則) [cite: chemihigh-78.jpg]

注意点(体積の引っかけ問題)

「溶けた気体の体積」をどう測るかで答えが変わる!

  1. 標準状態 ($0^\circ\text{C}, 1\text{atm}$) に換算した場合: 圧力に比例して増える。
  2. その圧力下で測った場合: 圧力によらず一定である。

2-2 溶液の濃度(計算完全マスター)

1. いろいろな濃度の表し方

濃度には3つの主役がいる。それぞれの定義(分母が何か?)を確実に覚えよう。

① 質量パーセント濃度 ($\%$) [cite: chemihigh-79.jpg]

小学校からやっている基本の濃度。

② 物質量濃度 ($\text{mol/L}$) [cite: chemihigh-79.jpg]

化学で最もよく使う濃度。

③ 質量モル濃度 ($\text{mol/kg}$) [cite: chemihigh-80.jpg]

次の章(沸点上昇など)で使う特殊な濃度。分母に注意!

2. 濃度の換算テクニック(入試頻出!)

「質量パーセント濃度」と「モル濃度」を行ったり来たりする計算は、必ず出題される。

「溶液 $1\text{L}$ ($1000\text{cm}^3$)」 を仮定して計算するのが最短ルートだ!

例題: 密度 $1.2 \text{g/cm}^3$、質量パーセント濃度 $36.5\%$ の濃塩酸 ($\text{HCl}$, 分子量 $36.5$) のモル濃度は?

【解法ステップ】

  1. 溶液 $1\text{L}$ ($1000\text{cm}^3$) があると仮定する。
  2. 溶液の質量を求める。
  1. その中の溶質 ($\text{HCl}$) の質量を求める。
  1. 溶質を物質量 ($\text{mol}$) に直す。
  1. これが $1\text{L}$ 中のモル数なので...

【まとめ】 第2編 2-1, 2-2のポイント

  1. 溶解: 「似たもの同士」が溶ける。水は極性、油は無極性。
  2. 固体の溶解度: 温度が高いとよく溶ける。再結晶の析出量計算は「溶媒$100\text{g}$」基準で!
  3. 気体の溶解度: 温度が高いと溶けにくい。圧力に比例する(ヘンリーの法則)。
  4. 濃度の定義:
  1. 換算: 迷ったら「溶液 $1\text{L}$」を仮定して質量 $\to$ モル と変換せよ。

 

これで「溶液と濃度」も攻略完了だ!

 

特に「濃度の換算」は、一度自分で計算してみないと身につかないから、例題の数値を隠して解き直してみてね。

次は、いよいよ「希薄溶液の性質(沸点上昇・凝固点降下)」かな?

化学の理論分野も後半戦だ。この調子で走り抜けよう!

 

2-3 希薄溶液の性質

1. 蒸気圧降下と沸点上昇

① 蒸気圧降下 (Vapor Pressure Depression) [cite: chemihigh-81.jpg]

純粋な水に、砂糖や食塩などの不揮発性(蒸発しない)の溶質を溶かすと、水だけのときより蒸発しにくくなる。

② 沸点上昇 (Boiling Point Elevation) [cite: chemihigh-81.jpg]

蒸気圧が下がると、沸騰させるためにより高い温度が必要になる。

2. 凝固点降下 (Freezing Point Depression)

① 現象と理由 [cite: chemihigh-82.jpg]

水に何かを溶かすと、$0^\circ\text{C}$ でも凍らなくなる。

② 冷却曲線と過冷却 [cite: chemihigh-82.jpg]

図のグラフ(冷却曲線)の読み取りが重要だ。

  1. 過冷却: 凝固点より温度が下がっても、まだ凍り始めない状態。
  2. 凝固の開始: きっかけ(刺激)で一気に凍り始め、熱(凝固熱)が出て温度が上がる。
  3. 凝固点:

③ 凝固点降下の公式 [cite: chemihigh-82.jpg]

沸点上昇と同じ形だ!

 

 

$$\Delta t_f = k_f \times m$$

 

* $\Delta t_f$: 凝固点降下度 $[\text{K}]$

* $k_f$: モル凝固点降下 $[\text{K} \cdot \text{kg}/\text{mol}]$(水なら$1.85$)

* $m$: 質量モル濃度 $[\text{mol}/\text{kg}]$

【注意】電解質の場合

食塩 ($NaCl$) は水中で $Na^+$ と $Cl^-$ の2個に分かれる(電離する)。

沸点上昇や凝固点降下は「粒子の数」で決まるので、濃度を2倍にして計算しないといけない!

($CaCl_2$ なら3倍だ!)

3. 浸透圧 (Osmotic Pressure)

① 浸透と半透膜 [cite: chemihigh-83.jpg]

② 浸透圧の法則(ファント・ホッフの法則) [cite: chemihigh-83.jpg]

浸透を止めるために溶液側に加える圧力を浸透圧 ($\Pi$) という。

希薄溶液では、浸透圧は気体の状態方程式と同じ形になる!

 

$$\Pi V = nRT$$

 

変形すると、$\Pi = \frac{n}{V} RT = cRT$

ポイント: 浸透圧は、溶質の種類によらず、モル濃度と絶対温度に比例する。

2-4 コロイド溶液

1. コロイドとは?

① 粒子の大きさ [cite: chemihigh-84.jpg]

② 分類 [cite: chemihigh-84.jpg]

2. コロイドの性質(現象名と中身をセットで!)

① チンダル現象 [cite: chemihigh-85.jpg]

② ブラウン運動 [cite: chemihigh-85.jpg]

③ 透析 (Dialysis) [cite: chemihigh-86.jpg]

④ 電気泳動 (Electrophoresis) [cite: chemihigh-86.jpg]

3. 沈殿の生成(凝析と塩析)

ここ、違いを間違えやすいから注意!

① 凝析 (Coagulation) [cite: chemihigh-87.jpg]

② 塩析 (Salting out) [cite: chemihigh-87.jpg]

【まとめ】 第2編 2-3, 2-4のポイント

  1. 沸点上昇・凝固点降下: $\Delta t = k \times m$。質量モル濃度を使う!
  2. 浸透圧: $\Pi V = nRT$。大きな粒子(溶質)は半透膜を通れない。
  3. コロイドの大きさ: ろ紙は通る、半透膜は通らない。
  4. 現象の区別:

 

これにて「理論化学」の全範囲が終了だ!お疲れ様!

 

原子の構造から始まって、結合、計算、気体、そしてコロイドまで。化学の基礎となる理論武装は完了したぞ。

次のステージは、いよいよ**「無機化学」や「有機化学」**といった、物質ごとの性質を覚える暗記分野かな?

このテキストを復習に使って、自信を持ってテストに臨んでくれ!応援しているぞ!

 

ここでは、複数の気体が混ざり合った「混合気体」の圧力の扱い方について学びます。

「気体が混ざると、圧力はどうなるのか?」「それぞれの成分はどのように振る舞うのか?」という疑問を、シンプルな法則で解決していきましょう。

1. ドルトンの分圧の法則

~混ざっても、それぞれの気体はマイペース~

まず、2つの用語を覚えましょう。

【重要法則:ドルトンの分圧の法則】

「混合気体の全圧は、各成分気体の分圧の和に等しい」

式で書くと非常にシンプルです。

 

 

$$P_{全} = P_A + P_B + \cdots$$

<イメージで理解しよう>

同じ体積・同じ温度であれば、気体の圧力は「壁にぶつかる分子の数」で決まります。

酸素分子が壁を叩く力($P_A$)と、窒素分子が壁を叩く力($P_B$)は、お互いに邪魔し合いません。単純に足し算すれば、全体の壁を押す力($P_{全}$)になります。

2. 分圧と物質量の関係(モル分率)

~圧力の比は、粒の数の比~

気体の状態方程式 $PV = nRT$ を思い出すと、体積($V$)と温度($T$)が一定なら、圧力($P$)は物質量($n$)に比例します。

つまり、**「たくさん入っている気体ほど、分圧も大きい」**ということです。

ここから、非常に重要な計算公式が導かれます。

【公式】分圧の求め方

ある成分気体の分圧は、全圧に「その成分の割合(モル分率)」を掛けることで求められます。

 

$$\text{分圧} = \text{全圧} \times \frac{\text{その気体の物質量}}{\text{全物質量}}$$

 

$$P_A = P_{全} \times \frac{n_A}{n_A + n_B}$$

ポイント:

3. 実践パターン:混合気体の計算問題

試験でよく出る2つのパターンの解き方を整理します。

パターンA:同じ容器に最初から混ぜて温度を変える等の場合

アプローチ: まず「全物質量」で「全圧」を求め、その後に比率で分ける。

  1. 全物質量 $n_{全} = n_A + n_B + \dots$ を求める。
  2. 状態方程式 $P_{全}V = n_{全}RT$ で、全圧 $P_{全}$ を計算する。
  3. 物質量の比を使って、各分圧を求める。

例題の要約(テキストp.100より)

5.0Lの容器に酸素0.42mol、窒素0.21mol、アルゴン0.84molを入れ、17℃(290K)に保つ。

  1. 全物質量: $0.42 + 0.21 + 0.84 = 1.47 \, \text{mol}$
  2. 全圧: $P_{全} = \frac{1.47 \times 0.082 \times 290}{5.0} \fallingdotseq 7.0 \, \text{atm}$
  3. 窒素の分圧: 全体の $1.47$ のうち窒素は $0.21$ なので、
    $P_{N_2} = 7.0 \times \frac{0.21}{1.47} = 1.0 \, \text{atm}$

パターンB:別々の容器に入った気体をコックを開いて混ぜる場合

アプローチ: 混合前の圧力は使えません!「ボイルの法則」で混合後の分圧を計算してから足します。

【手順】

  1. 体積の変化に注目: 2つの容器をつなぐと、気体は両方の容器全体($V_{全} = V_A + V_B$)に広がります。
  2. ボイルの法則: 「広がった分だけ圧力が下がる」ことを計算します。
  1. 最後に足す: $P_{全} = P'_A + P'_B$

覚え方

「まずはそれぞれ、広い部屋に引っ越した後の圧力を計算する。最後にそれを足し合わせる。」

4. 水上置換と蒸気圧

~水蒸気の「割り込み」に注意~

水上置換法で気体を集めるとき、集めた気体の中には、必ず水蒸気($H_2O$)が混ざっています。

そのため、測定した圧力(大気圧と同じにするのが一般的)は、「目的の気体」+「水蒸気」の合計になっています。

純粋な気体の圧力を知りたいときは、水蒸気圧を引く必要があります。

 

$$P_{気体} = P_{大気圧} - P_{水蒸気圧}$$

まとめ:これだけは押さえよう!

  1. 足し算の法則: 全圧 = みんなの分圧の合計 ($P = P_A + P_B$)
  2. 比例の法則: 分圧の比 = 物質量(モル)の比
  3. コック開放問題: まずボイルの法則で、広がった後の「分圧」を計算してから足す。
  4. 水上置換: 全圧から水蒸気分を引くのを忘れない。

 

 

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