物質の構成
最終更新日: 2026-01-21 11:21:51
作成者: 塾長である
こんにちは!きみたちの化学の成績を爆上げする、カリスマ講師だ!!
今日は、化学の基礎中の基礎、「物質の構成」について一緒に学んでいこう。 送ってくれた資料(教科書の画像)、バッチリ確認したよ。これをベースに、「読むだけで授業を受けたようにわかる」最強のテキストを作っておいたからね。
この分野は、覚えることも多いけど、「なぜそうなるのか?」という理屈とセットで覚えると、受験まで忘れない知識になるんだ。
さあ、気合を入れていこうか!
【完全網羅テキスト】高校化学基礎:物質の構成と粒子
1-1 物質の成分と元素
1. 混合物とその分離
(1) 混合物と純物質
世の中の物質は大きく2つに分けられるんだ。
イメージしてみて。
スーパーで売っている「水」でも、裏のラベルを見ると「ミネラルウォーター(鉱水)」って書いてあるよね?あれは、水の中にミネラル分が溶けているから、化学の世界では「混合物」なんだ。
でも、実験室にある**「純物質としての水(蒸留水)」**は、水分子 ($H_2O$) 以外のものが一粒たりとも入っていない状態を指すんだ。
純物質の「3つの証拠」
これに当てはまれば、それは純物質だ!
- 化学式1つで書ける
- 水なら $H_2O$、酸素なら $O_2$、食塩なら $NaCl$。
- 「空気」の化学式って書ける?書けないよね($N_2$ と $O_2$ が混ざってるから)。だから空気は混合物!
- 融点と沸点が「ピタリ」と決まっている
- 純粋な水は、1気圧なら絶対に0℃で凍って、100℃で沸騰する。
- これが「98℃だったり102℃だったりする」なんてことはない。
- どこを取っても同じ
- 上の方をすくっても、底の方をすくっても、全く同じ成分、同じ性質。
混合物を一言で言うなら、**「個性豊かなメンバーが集まったチーム」だ。
お互いに手をつないで(化学結合して)別の物質になったわけじゃなくて、「ただ一緒にいるだけ」**の状態。ここが最大のポイントだ!
詳しく解説していくよ!
混合物の正体
イメージしてみて。
「ミックスナッツ」や「野菜サラダ」。
アーモンドはアーモンドのまま、レタスはレタスのまま、そこにいるよね?だからミックスナッツや野菜サラダは混合物だ。
混合物の「3つのルール」
これを知っていれば、試験で迷わない!
- 元の性質を持ったまま
- 砂糖水(混合物)を考えてみよう。なめてみると…「甘い」よね?砂糖の性質が残っている証拠だ。
- これが「化合物」だと、性質がガラッと変わっちゃうんだ(水素と酸素が合体して水になると、もう燃えないし爆発もしない)。
- **混合物は「混ざっても自分を失わない」**んだ。
- 割合(レシピ)は自由
- 「濃い食塩水」も「薄い食塩水」も、どっちも食塩水だよね。
- 混ざる比率が決まっていないのが混合物。
- 逆に純物質(化合物)の水($H_2O$)は、水素2:酸素1という比率が絶対決まっている。
- 化学式1つでは書けない
- 「空気の化学式を書いて」と言われても、$N_2$ や $O_2$、$Ar$ などがいっぱいあって、1つには決められないよね。
- だから、「+」を使って表現するしかないのが混合物だ。
2. ここで差がつく!「2種類の混合物」
混合物には、実は2つのレベルがあるんだ。ここを知ってると、周りのライバルに差をつけられるぞ!
① 均一(きんいつ)混合物 = 「完全に溶け合ってる」
- どこを取っても同じ濃さ、同じ成分。見た目では区別がつかない。
- 例:
- 食塩水(完全に透き通ってるよね)
- 空気(どこで吸っても同じ)
- 合金(ステンレスや10円玉など。金属同士が溶け合って固まったもの)
② 不均一(ふきんいつ)混合物 = 「ムラがある」
- 場所によって成分の偏りがある。見た目でも何かが混ざっているとわかることが多い。
- 例:
- 泥水(置いておくと泥が沈むよね)
- 岩石(花崗岩など。黒い粒や白い粒が見える)
- 牛乳(えっ!?と思うかもしれないけど、顕微鏡で見ると脂肪の粒が浮いているんだ。だから不均一!)
ポイント
- 混合物: 2種類以上の物質が混じり合ってできたもの。
- 特徴: 混じる物質の割合(組成)によって、融点や沸点などの性質が変化する。
- 例: 食塩水(塩化ナトリウム水溶液)、空気(窒素・酸素・アルゴンなど)、海水、牛乳、ガソリン、石油(原油)、塩酸など。
- 純物質: 1種類の物質からなるもの。
- 特徴: 融点、沸点、密度などの性質が一定である。
- 例: 水、食塩(塩化ナトリウム)、酸素、二酸化炭素、黒鉛など。
(2) 物質の分離と精製の方法
今回のテーマは「分離(ぶんり)」と「精製(せいせい)」だ。 なんだか漢字が並ぶと難しそう?いやいや、そんなことはない。これは言ってみれば、「混ざり合ったメンバーの中から、お目当ての推し(純物質)だけを救出するミッション」なんだ!
それぞれのメンバー(物質)の「個性」を見極めて、最適な作戦を実行する。まるで探偵やスパイみたいでワクワクしないかい? テストに「そのまま出る」ポイント満載だから、物語を読むように楽しんでいこう!
1. ろ過 (Filtration) ~大きさの違いで見分ける関所~
まずは基本中の基本、「ろ過」だ。 これは、**「液体」と、それに「溶けていない固体」**を分ける作戦。
- 原理: ズバリ、**「粒の大きさ」**の違いを利用する!
- 液体(水など)の粒はとても小さいから、ろ紙の隙間をスイスイ通り抜ける。
- 固体(砂など)の粒は大きいから、「おっと、ここは通れません!」と引っかかる。
- イメージは、茹でたパスタのお湯切りをする「ザル」と一緒だね。
【ここがテストに出る!】実験の「マナーと作法」
ろ過はただ流し込めばいいってものじゃない。「美しく、安全に」行うための作法(記述ポイント)があるんだ。
- ガラス棒を伝わらせる
- Why? ビーカーから直接ドボドボ注ぐと、液が飛び散ったり、あふれたりするよね。ガラス棒を「滑り台」のように使って、静かにエスコートしてあげるんだ。
- 漏斗(ロート)の足の先を、ビーカーの壁につける
- Why? これも超重要!ポタポタ落ちると、跳ね返って周りを汚したり、薬品が無駄になったりする。壁を伝わせて、静かに落とすのがプロの技だ。
- ろ紙は水で濡らして密着
- 隙間があると、そこから空気が入ったり液が逃げたりして効率が悪いからね。
2. 蒸留 (Distillation) と分留 ~我慢比べ!沸点の違い~
次は、液体の中に溶けているものや、液体の混合物を分ける作戦。 ここで使うのは「沸点(ふってん)」、つまり「何度で沸騰して気体になるか」という個性の違いだ。
- 蒸留: 液体を加熱して気体にし、それを冷やして再び液体に戻す操作。
- 例:海水(塩+水)を加熱する → 水だけ先に蒸気になる → 冷やせば**「純粋な水」**の出来上がり!(塩は鍋に残る)
- 分留(分別蒸留): 沸点が違う液体同士が混ざっているとき、温度を細かく調節して別々に取り出す操作。
- 例:石油(原油)から、ガソリン・灯油・軽油を分ける。みんな沸点が違うから、順番に出てくるんだ。
【超・超・重要】蒸留装置の「4つの罠」
ここはテストでの出題率ほぼ100%と言ってもいい!図を見ながら絶対に覚えておこう。
- 温度計の球部は「フラスコの枝の付け根」
- Why? 知りたいのは、煮立っている液の温度じゃなくて、「これから出ていく蒸気の温度」だから。ここを通過する蒸気が、隣の部屋(冷却器)へ行くんだ。
- 沸騰石(ふっとうせき)を入れる
- Why? 「突沸(とっぷつ)」を防ぐため。何もしないといきなり「ボコッ!!」と爆発的に沸騰して危険なんだ。沸騰石を入れると、穏やかに沸騰してくれるよ。
- 冷却水は「下から入れて、上から出す」
- Why? これ、よく引っかけ問題で出るよ!上から水を入れると、重力でサーッと流れ落ちてしまい、冷却器の中に空気が残っちゃう。下から入れることで、水を満タンにしながら押し上げることができ、冷却効率がMAXになるんだ!
- 液の量は「フラスコの半分以下」
- Why? 多すぎると、沸騰した勢いで液体のまま枝の方へ飛び込んでしまうからね。
3. 再結晶 (Recrystallization) ~温度差ツンデレ作戦~
最後は、固体の中に少しだけ混じった不純物を取り除く、エレガントな方法。 使うのは「温度によって溶ける量が変わる」という性質だ。
- 原理とストーリー:
- 熱いお風呂(高温の溶媒): 「みんなおいで!」と、たくさんの物質を溶かす。
- 冷水シャワー(冷却): 温度を下げると、水は「もうこんなに抱えきれないよ!」となる。
- 選別: 溶けきれなくなった主役(例:硝酸カリウム)は、綺麗な結晶として出てくる。
- ポイント: 不純物は量が少ないから、冷やしてもまだ水に溶けたまま。だから、出てきた結晶はピッカピカの純物質なんだ!
- 例: 硝酸カリウムに少量の食塩が混ざっているとき、この方法できれいに分けられるよ。
まあ、これは動画見てくれた方が良いよ。
ちょっとこの動画を見てみて
ポイント
- ろ過 (Filtration)
- 原理: 液体と、それに溶けない固体を分離する(粒子の大きさの違いを利用)。
- 装置・操作の注意点:
- 漏斗(ロート)の足の先端は、ビーカーの内壁に密着させる(液が跳ねないように)。
- 液はガラス棒を伝わらせて静かに注ぐ。
- ろ紙は4つに折り、水で濡らして漏斗に密着させる。
- 蒸留 (Distillation) と分留
- 原理: 沸点のちがいを利用する。
- 蒸留: 液体に溶けている固体を分離したり、液体の混合物を沸点の差で分ける操作。(例:海水を加熱・冷却して純粋な水を得る)
- 分留(分別蒸留): 沸点の異なる2種類以上の液体の混合物を分離すること。(例:石油からガソリン・灯油・軽油を分ける。液体空気から窒素と酸素を分ける。)
- 【超重要】蒸留実験の注意点(図4):
- 温度計: フラスコの枝の付け根付近に球部が来るようにする(留出する蒸気の温度を測るため)。
- 沸騰石: 突沸(突然の激しい沸騰)を防ぐために入れる。
- 冷却水: リービッヒ冷却器の下から上へ流す(冷却器内を常に水で満たし、冷却効率を上げるため)。
- 液量: フラスコの半分以下にする。
- 再結晶 (Recrystallization)
- 原理: 温度による溶解度の差を利用する。
- 操作: 少量の不純物を含む固体を高温の溶媒に溶かし、冷却することで、純粋な結晶を析出させる。
- 例: 硝酸カリウム(不純物として食塩を含む)の精製。
2. 元素と単体・化合物
(1) 元素 (Element)
元素について知ると、目の前の景色がガラッと変わって見えるようになる。
机も、空気も、君の体も、すべてはこの「元素」というレゴブロックで組み立てられているんだ。さあ、ミクロの冒険に出発だ!
1. 元素ってなに? ~世界の「究極のレシピ」~
一言で言おう。
元素とは、「物質を構成する基本的な成分」のことだ。
料理で例えてみよう。
カレーを作るには、「ジャガイモ」「ニンジン」「お肉」「スパイス」が必要だよね?
この「材料の種類」こそが元素だ。
- ルール: どんなに頑張って化学反応させても、これ以上別のものに分けることはできない。
- 数: この広い宇宙には、たった約118種類しか存在しないんだ!(天然にあるのは90種類くらい)
たった118種類の「材料」の組み合わせだけで、スマホも、美味しいケーキも、そして私たち人間もできている。すごくない!?
2. 【最難関】「元素」と「原子」の違い ~これが分かれば偏差値UP!~
ここで多くの生徒が頭を抱えるのがこれ。
「先生、『元素(Element)』と『原子(Atom)』って何が違うんですか?」
よし、ここで完全に決着をつけよう。
このイメージを持てば、一生忘れないぞ!
- 原子 (Atom) = 「粒(つぶ)」そのもの
- 数えられる実体。「1個、2個…」
- イメージ:「硬貨(コイン)」
- 元素 (Element) = 「種類(しゅるい)」の名前
- 性質を表すラベル。「〜円硬貨」
- イメージ:「額面(金種)」
カリスマ解説:お財布の中身で考えよう
君の財布に、10円玉が5枚、100円玉が2枚入っているとする。
- 「原子」の視点: 「コイン(粒)は全部で7個あるね」
- 「元素」の視点: 「コインの種類は2種類(10円玉と100円玉)だね」
化学でも同じだ。
「水 ($H_2O$)」という分子があるとする。
- 原子: $H$の粒が2個、$O$の粒が1個。合計3個の原子がある。
- 元素: $H$(水素)と$O$(酸素)という2種類の元素でできている。
「成分(種類)」と言いたいときは元素。
「粒(つぶ)」と言いたいときは原子。
この使い分けができれば、記述問題で減点されることはない!
3. 元素記号 ~世界共通の暗号~
元素には、世界中の誰が見ても分かるように**「アルファベット1文字か2文字」のマークがついている。これが元素記号**だ。
- 水素 (Hydrogen) → $H$
- 炭素 (Carbon) → $C$
- 鉄 (Iron) → $Fe$ (ラテン語の Ferrum から来てるんだ。かっこいいだろ?)
これは、化学の世界の「ひらがな」みたいなもの。
これを覚えないと、化学という物語が読めなくなっちゃうから、主要なメンバー(原子番号1番の水素〜20番のカルシウムくらいまで)は、友達の名前を覚える感覚でマスターしていこう!
よし!ここまでのまとめるね!
- 物質を構成する基本的な成分。現在100数種類が知られている。
クラーク数(地殻中の元素の質量割合):
- 1位: 酸素 O (46.6%)
- 2位: ケイ素 Si (27.7%)
- この2つで約75%を占める。(以下、Al, Fe, Ca...)
【コラム】元素の考え方の移り変わり:
- エンペドクレス: 「すべての物質は土・水・空気・火の4元素からなる」と提唱(四元素説)。
- ボイル: 「実験的にそれ以上分割できない物質が元素である」と提唱し、近代化学の基礎を築いた。
- ラボアジエ: ボイルの考えを修正し、現代の元素の概念を確立した。
(2) 単体と化合物
- 単体: ただ1種類の元素からなる物質。
- 例: 水素(H2)、窒素(N2)、酸素(O2)、鉄(Fe)、ダイヤモンド(C)など。
- 化合物: 2種類以上の元素からなる物質。
- 例: 水(H2O)、二酸化炭素(CO2)、塩化ナトリウム(NaCl)、硫酸(H2SO4)など。
- 「水を電気分解すると水素と酸素になる」→ 水は化合物であることの証明。
(3) 同素体 (Allotrope)
- 定義: 同じ元素からなる単体で、性質が互いに異なるもの。
- 重要4元素: S, C, O, P (語呂:スコップ)
- 硫黄 (S) の同素体
- 斜方硫黄: 塊状、黄色。常温で最も安定。
- 単斜硫黄: 針状、淡黄色。
- ゴム状硫黄: ゴムひも状、暗褐色。弾力がある(時間が経つと斜方硫黄に戻る)。
- 【重要実験】硫黄の性質を調べる:
- ① 粉末硫黄を二硫化炭素に溶かす → 斜方硫黄の結晶ができる。
- ② 試験管で穏やかに加熱して溶かし、冷やす → 単斜硫黄の針状結晶ができる。
- ③ 沸騰させて水中に急冷する → ゴム状硫黄ができる。
- 炭素 (C) の同素体
- ダイヤモンド: 極めて硬い。電気を通さない。無色透明。
- 黒鉛 (グラファイト): 柔らかい。電気を通す。黒色不透明。
- フラーレン (C60): サッカーボール型の分子。
- カーボンナノチューブ: 筒状の炭素分子。
- 酸素 (O) の同素体
- 酸素 (O2): 無色無臭。呼吸に必要。
- オゾン (O3): 淡青色、特異臭(生臭いにおい)。酸化力が強い。
- ※酸素中で放電するとオゾンが生成する。
- リン (P) の同素体
- 黄リン (P4): 淡黄色。猛毒。空気中で自然発火するため水中に保存する。
- 赤リン: 暗赤色粉末。毒性は少ない。マッチの側薬に利用。
1-2 原子の構造と電子配置
1. 原子の構造
(1) 原子の構成粒子
- 大きさ: 直径約 10のマイナス8乗 cm (0.1 nm)。ゴルフボールと地球の比率と同じくらい小さい。
- 構造: 中心にある原子核と、その周りの電子からなる。
- 原子核: 陽子(正の電荷+をもつ)と中性子(電荷をもたない)からなる。
- 電子: 負の電荷-をもつ。
- 電気的中性: 原子全体では、陽子の数=電子の数 となっているため、電気的に中性(プラスマイナスゼロ)である。
(2) 原子の構造が明らかになるまで(歴史)
- クルックス (1873): 真空放電管で陰極線を発見(電子の発見につながる)。
- 長岡半太郎 (1904): 原子の中心に核があり、周りを電子が回る「土星型モデル」を提唱。
- ラザフォード (1911): 金箔へのα線照射実験で、中心に極めて小さい原子核が存在することを発見。
- チャドウィック (1932): 中性子を発見。
(3) 原子番号と質量数
- 原子番号 = 陽子の数 = 電子の数
- 元素の種類は、原子核中の陽子の数で決まる。
- 質量数 = 陽子の数 + 中性子の数
- 電子の質量は陽子の約1/1840と無視できるほど軽いため、原子の質量は原子核(陽子+中性子)でほぼ決まる。
- 表記: 元素記号の左下に原子番号、左上に質量数を書く。
(4) 同位体 (Isotope)
- 定義: 原子番号(陽子数)が同じで、中性子の数(質量数)が異なる原子同士。
- 性質: 化学的性質(反応など)はほぼ同じだが、物理的性質(質量など)が異なる。
- 例: 水素(1H)、重水素(2H または D)。炭素(12C, 13C)。
- 存在比: 自然界での同位体の割合は、どの場所でもほぼ一定である。
(5) 【発展】放射線と放射性同位体
- 放射性同位体 (ラジオアイソトープ): 不安定で、放射線を出して別の原子核に変化(崩壊)するもの。
- 放射線の種類:
- α線 (アルファ線): ヘリウムの原子核の流れ。
- β線 (ベータ線): 電子の流れ。
- γ線 (ガンマ線): 高エネルギーの電磁波。
- 崩壊の仕組み:
- α崩壊: 原子番号が2減り、質量数が4減る(Heの核が出るから)。
- β崩壊: 原子番号が1増える(中性子が陽子と電子に変わるから)。
- 半減期: 放射性同位体が元の量の半分になるまでの時間。これを利用して、化石や遺跡の年代測定(炭素14法)が行われる。
2. 電子殻と電子配置
(1) 電子殻
- 電子は原子核の周りの特定の軌道(層)に存在する。内側から順に K殻、L殻、M殻、N殻... と呼ぶ。
- 最大収容電子数: n番目の殻には 2×(nの2乗) 個まで入る。
- K殻 (n=1): 2個
- L殻 (n=2): 8個
- M殻 (n=3): 18個
- N殻 (n=4): 32個
(2) 電子配置のルール
- 電子は原則として、エネルギーの低い内側の殻から順に入っていく。
- 閉殻: 最大数の電子が収容された状態のこと(特に安定する)。
(3) 価電子と周期律
- 最外殻電子: 一番外側の殻にある電子。
- 価電子: 化学結合や反応に使われる電子。
- 通常は「最外殻電子の数」と同じ。
- 【超重要例外】希ガス (He, Ne, Ar等): 最外殻が満員(または8個)で非常に安定しているため、他の原子と反応しにくい。そのため、希ガスの価電子の数は「0」 とする。
- 周期律: 元素を原子番号順に並べると、価電子の数が周期的に変化し、似た性質の元素が現れる規則性。
(4) 周期表の構成
- 族 (縦の列): 1~18族。
- 同じ族の元素(同族元素)は、価電子数が等しく、化学的性質が似ている。
- 1, 2族の価電子数 = 族番号と同じ。
- 13~17族の価電子数 = 族番号 - 10。
- 周期 (横の行): 第1~第7周期。電子殻の数に対応する。
- 元素の分類:
- 典型元素: 1, 2族と12~18族。(遷移元素以外)
- 遷移元素: 3~11族。すべて金属元素。
- 金属元素: 周期表の左下側に多い。陽イオンになりやすい。
- 非金属元素: 周期表の右上側に多い。陰イオンになりやすい。
1-3 イオンのなりたち
1. イオンの形成
(1) 陽イオンと陰イオン
原子は、希ガスと同じ安定な電子配置(最外殻8個など)になろうとする。
- 陽イオン (Cation): 電子を放出して、正(+)に帯電したもの。
- 例: ナトリウム原子(Na)は電子を1個捨てて、ナトリウムイオン(Na+)になる。
- 陽イオンの電子数 = 原子番号 - 価数
- 陰イオン (Anion): 電子を受け取って、負(-)に帯電したもの。
- 例: 塩素原子(Cl)は電子を1個受け取って、塩化物イオン(Cl-)になる。
- 陰イオンの電子数 = 原子番号 + 価数
(2) イオンの価数と周期表
- 1族 → 価電子1個を捨てて、1価の陽イオンになる (Li+, Na+, K+)。
- 2族 → 価電子2個を捨てて、2価の陽イオンになる (Mg2+, Ca2+)。
- 17族 → 電子1個をもらって、1価の陰イオンになる (F-, Cl-, Br-)。
- 16族 → 電子2個をもらって、2価の陰イオンになる (O2-, S2-)。
2. イオンになりやすさの指標
(1) イオン化エネルギー
- 気体状態の原子から電子1個を取り去って、1価の陽イオンにするのに必要なエネルギー。
- これが小さいほど、電子を放出しやすく、陽イオンになりやすい(陽性が強い)。
- 傾向: 周期表の左下(アルカリ金属)が最小。右上(希ガス・ヘリウム)が最大。
- グラフ(図22)の読み取り: 周期的に変化し、希ガスで山(最大)、アルカリ金属で谷(最小)になる。
(2) 電子親和力
- 原子が電子1個を受け取って、1価の陰イオンになるときに放出されるエネルギー。
- これが大きいほど、電子を受け取りやすく、陰イオンになりやすい(陰性が強い)。
- 傾向: ハロゲン(F, Clなど)が大きい。最大は塩素(Cl)。
3. イオンの大きさ(イオン半径)
(1) イオン半径の大小関係
- 陽イオン < 元の原子: 最外殻がなくなるため、グッと小さくなる(例:Na > Na+)。
- 陰イオン > 元の原子: 電子が増えて反発が強まるため、大きくなる(例:Cl < Cl-)。
- 同族元素: 原子番号が大きいほど大きい(電子殻の数が増えるから)。
- 同じ電子配置のイオン(等電子イオン): 原子番号が大きいほど小さい。
- 例: O2- > F- > Na+ > Mg2+ > Al3+
- 理由: 電子の数は同じだが、原子核の陽子の数が多い(原子番号が大きい)ほど、電子を中心へ引きつける力が強くなるため。
4. イオンからなる物質
(1) 多原子イオン(暗記必須!)
複数の原子がくっついたままイオンになったもの。
- 陽イオン:
- アンモニウムイオン (NH4+)
- 陰イオン:
- 水酸化物イオン (OH-)
- 硝酸イオン (NO3-)
- 炭酸イオン (CO3 2-)
- 硫酸イオン (SO4 2-)
- リン酸イオン (PO4 3-)
(2) 組成式の書き方
- イオンからなる物質は、陽イオンと陰イオンが電気的に中性になるように結合している。その成分比を表した式を組成式という。
- ルール:
- 陽イオンを左、陰イオンを右に書く。
- 電荷の合計が0になるように数を合わせる(係数は右下に小さく書く)。
- 多原子イオンが2個以上のときは ( ) をつける。
- 例: Al(3+) と SO4(2-) → 最小公倍数6に合わせる → Alが2個、SO4が3個 → Al2(SO4)3
(3) 組成式の読み方
- 陰イオンの名前から先に読む。「イオン」は省略する。
- NaCl: 塩化物イオン+ナトリウムイオン → 塩化ナトリウム
- K2O: 酸化物イオン+カリウムイオン → 酸化カリウム
- 多原子イオンはそのまま読む。
- Na2SO4: 硫酸イオン+ナトリウムイオン → 硫酸ナトリウム
- NH4NO3: 硝酸イオン+アンモニウムイオン → 硝酸アンモニウム
- 変則: 金属の価数が複数ある場合、ローマ数字をつける。
- FeCl2: 塩化鉄(II)
- FeCl3: 塩化鉄(III)
頑張ってね!
コメント
- ooo (カリスマ講師)
- どうだったかな? (カリスマ講師)